保存性が高まっておいしい牡蠣のコンフィ

牡蠣のオイル漬け,イメージ

牡蠣がたくさん手に入ったからコンフィを作った、そんな話を聞いたことはありませんか。

この記事では、コンフィとは何なのか、牡蠣を用いたコンフィの作り方や使い方などをご紹介します。

目次

コンフィとは

牡蠣のコンフィ,イメージ

コンフィとはフランス料理の調理法の一つです。

フレンチのコース料理などで、鴨のコンフィや鶏もものコンフィといったメニューを見たことはありませんか。

日本でよく見かけるのは、お肉のメインディッシュのことも多いので、肉料理のレシピの一つと思われている方も多いかもしれません。

ですが、コンフィの名称は、フランス語で「保存する」を意味する「コンフィル」に由来するものです。

コンフィは食材の保存性を高めるために編み出された調理法で、お肉だけでなく、魚介類や果物などにも用いられます。

果物を甘く煮て保存性を高めたものは、コンフィチュールと呼ばれています。

コンフィは砂糖で煮るのではなく、オリーブオイルで煮込むことで保存性を高める料理です。

コンフィで保存性を高める

日本で保存性を高めるというと、塩漬けや醤油漬け、味噌漬けや砂糖漬けにするなど、塩分や糖分を含んだ調味料で漬け込んだり、発酵させたり、乾燥させたりします。

油を用いて保存性を高める文化はあまり浸透していません。

コンフィは、食材を低温の油でじっくりと煮込み、そのまま冷ますことで、油で食材をコーティングし、周囲の空気や水分と触れにくくすることで、酸化や腐食などを防ぐものです。

現在では冷蔵庫や冷凍庫ができ、真空パックなどの保存技術や手段も高まっています。

冷蔵庫がなかった古い時代に、少しでも保存性を高めるべく考案されたのが、油によるコーティングを施すコンフィなのです。

牡蠣のコンフィの作り方

牡蠣は生ものなので消費期限が短いです。

少しでも保存性を高めるために、コンフィにしてみましょう。

下処理してキッチンペーパーで水気を拭いた牡蠣を鍋に入れ、たっぷりのオリーブオイルとローリエやローズマリー、鷹の爪などのスパイスを加えます。

75度~80度ほどの低温で20分から25分じっくりと煮込むのです。

火を止めたら、そのまま冷まし、清潔な瓶か密閉容器などに入れ、冷蔵庫で保存します。

その後は牡蠣をクラッカーやバケットなどの上に乗せてカナッペにすることや牡蠣をオイルごとパスタに混ぜるなどしていただきましょう。

保存状態にもよりますが、冷蔵庫で1週間から10日程度、日持ちさせることが可能です。

牡蠣のコンフィとアヒージョの違い

牡蠣のアヒージョ,イメージ

オリーブオイルで牡蠣を煮込む料理といえば、最近人気を集めているスペイン料理のアヒージョもあります。

アヒージョはにんにくを利かせたオリーブオイルで、魚介類や肉類、野菜などを煮る料理です。

アヒージョは保存性を高めるために調理されておらず、作ってすぐに食べる、おつまみ的な位置づけです。

具材よりも具材が染み込んだオイルを楽しむ料理でもあり、まずはオイルを一口いただき、具材を食べ終わってもオイルも残さずいただくのが、スペインの方の食べ方になります。

オリーブオイルの名産地だからこその料理ではないでしょうか。

まとめ

コンフィは、オリーブオイルでじっくり煮込むことで保存性を高めるフランス料理の手法です。

賞味期限が短い牡蠣もオリーブオイルで煮込み調理することで、保存性を高めることが可能です。

スペインにも、オリーブオイルで煮込むアヒージョと呼ばれる郷土料理があります。

アヒージョはすぐに食べることを基本にしていて、具材の保存性を高める目的ではなく、具材の旨みが溶け込んだオイルを味わうための料理です。

コンフィとアヒージョは作り方は似ていますが、目的や根本的に異なります。

牡蠣のコンフィを作ったら、清潔な瓶やタッパーなどの密閉容器に入れて冷蔵庫で保存し、カナッペに乗せる、オイルごとパスタにするなどがおいしいです。

以上、牡蠣のコンフィについてのご説明でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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