
牡蠣は栄養価も高く、とてもおいしい食材です。
ぜひたくさん食べたいところですが、一つだけ気になるのがウイルス性の食中毒を起こす可能性です。
それでは、牡蠣にあたらないようにするには、どうすれば良いのでしょうか。
■牡蠣にあたらないようにする方法
牡蠣で起こってしまう食中毒の原因の大半は「ノロウイルス」です。
川から海に流れ込む水の中にごく少量のノロウイルスがある場合、牡蠣が大量の海水を飲み込んだ時に、海水中のノロウイルスを少しずつ内臓に蓄積してしまいます。
これが人の体内に入るとノロウイルスが小腸で増殖し、食中毒の症状が起こります。
ただし、影響が出てしまうのは生食した場合です。
ノロウイルスを失活させるには、中心部が85℃以上になるようにして90秒間以上加熱することです。
揚げる場合は、180℃くらいで4分以上揚げればリスクを減らすことができます。
生食はどうしてもリスクが高く、可能性をゼロにするのは難しいのが事実です。
■生食は信頼できるものを

生で食べられる牡蠣には、きちんと「生食用」という表示があります。
この生食用は「新鮮」という意味ではなく、穫れた海域、水揚げ後の処理など、さまざまな点で加熱用とは異なることを意味しているのです。
たとえば、河口から離れたリスクの低いエリアのみを指定海域に定め、そこで穫れたもののみ生食用とする対処をしている自治体もあります。
加えて、採取後に浄化工程を行い、牡蠣が1時間に20Lもの海水を吸排出する性質を利用してきれいにしたり、紫外線を照射したりすることで安全性を確保するのが基本です。
こうして、きちんと適切な処理をし、リスクを限りなくゼロに近づけたものが生食用の牡蠣です。
岡山県の牡蠣は、潮通しの良い清浄な海域ですべて養殖されています。
また、適切な漁場利用と衛生面に配慮した品質管理の徹底に努め、生産終了後は海底清掃も行漁場環境の保全にも配慮しています。
■生食用と加熱用で栄養価に違いはある?

前述した通り、生食用の牡蠣が新鮮で、加熱用の牡蠣は鮮度が落ちるといった意味ではありません。
もちろん、生食用も加熱用も新鮮ですし、どちらも栄養価は変わりません。
この2つは食品衛生法の基準にもとづいて表記されており、味や鮮度が変わるわけではないです。
信頼できる業者の牡蠣であれば、生食用も加熱用も、どちらもおいしく安全だと言えます。
■ほかに理由がある場合も
牡蠣にあたったからといって、すべてが必ずノロウイルスが原因とは限りません。
食品であたるのは細菌やウイルス、毒素などが原因ですが、腸炎ビブリオが原因の場合は、60℃以上で10分以上もの加熱が必要です。
また、貝毒の場合は加熱しても毒性は弱くなりません。
アレルギーで腹痛や嘔吐を引き起こすこともありますが、この場合はオイスターソースを摂取してもあたります。
あたりやすい人とそうではない人がいるとも言われますが、確かに症状は出たり出なかったりと個人差もあり、免疫力によって違いがあるのも事実です。
■食器や調理器具にも気を遣って
牡蠣に限らず、食べ物にあたらないようにするには、調理をする環境にも気を遣うことが大切です。
たとえば、ノロウイルスは熱を加えれば死滅するとしても、加熱前に触れた調理器具や食器にノロウイルスが付いてしまっていたら、それを介して感染する可能性もあります。
食材を扱う時は、調理器具など周りにあるものにも注意を払い、手洗いもしっかり行いましょう。
食材にあたる原因は複数あり得るため、さまざまな点に気を遣うことが大切です。
■まとめ
牡蠣は大好きだけれど、食べてもあたらないか心配だという声もあるのは確かです。
自然のものですので「絶対」はありませんし、リスクを完全にゼロにすることは事実上不可能でしょう。
ただ、県などの自治体や信頼の置ける業者は、食の安全性を極限まで高める技術を持ち、常に真摯に食品をお届けしています。
ぜひ、岡山の日生のおいしい牡蠣を召し上がってください。
以上、牡蠣であたらないための解説でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。