
牡蠣の有名な産地といえば、二大産地となる瀬戸内地方と三陸地方です。
ここでは、牡蠣の有名な産地をはじめ、牡蠣の特徴やおいしい時期などについてご紹介します。
■有名な牡蠣の産地

牡蠣の産地として有名なのは瀬戸内海に面した瀬戸内地方と、東北地方のリアス式海岸が広がる三陸地方です。
都道府県単位で牡蠣の生産量を見ると、瀬戸内地方の広島県が全国1位、2位が三陸地方の宮城県、3位に瀬戸内地方の岡山県がランキングされます。
そのためか、牡蠣というと広島や宮城、または三陸が有名です。
もっとも、牡蠣の産地はこの3県や2地方に限らずほかにもあります。
たとえば、三陸地方では宮城県のほか岩手県でも養殖が行われています。
また、三重県の伊勢湾や兵庫県の播磨灘、北海道の厚岸やサロマ湖、釧路、九州の福岡門司や長崎の五島列島や九十九島などでも牡蠣養殖が盛んです。
■天然の岩牡蠣の産地
先に挙げた養殖牡蠣は、真牡蠣という種類です。
これに対して、牡蠣でも種類が違う岩牡蠣の産地として有名なところもあります。
岩牡蠣は養殖ではなく、天然もので、海女さんが素潜りして岩に張り付いている牡蠣を獲ります。
旬の時期も異なっており、真牡蠣が寒い海や寒い時期がおいしくなるのに対して、岩牡蠣が獲れるのは夏場です。
真牡蠣に比べてサイズも大きく、ごつごつしています。
岩牡蠣の産地として有名なのは茨城県の鹿島です。
また、鳥取県では鳥取産の天然岩牡蠣のことを「夏輝」と呼んで、ブランド化しています。
そのほか、山形県の庄内浜や新潟県の山北、石川県の輪島や富山県の朝日町などでも穫れます。
また、島根県の隠岐の島や瀬戸内の室津、愛媛県御荘湾、長崎県五島列島では岩牡蠣の養殖も行われていますが、収穫時期は夏場が中心です。
九州の五島列島は海が暖かいせいか、ほかの地域に比べて収穫できる時期が長いです。
■牡蠣のおいしい時期

天然の岩牡蠣は夏が旬で、夏場しか穫れません。
関東の鹿島や銚子は8~9月、日本海側や瀬戸内地方では6~9月とやや長く穫れることがあります。
養殖の岩牡蠣は、やや期間が前倒しで5月くらいから獲れるところが多いです。
特に九州の五島列島は3月から8月と長丁場です。
一方、養殖が主の真牡蠣は、地域によって収穫できる時期や最もおいしくなる時期に差があります。
真牡蠣は岩牡蠣と異なり、冷たい海のほうがおいしく育ちます。
そのため、北海道では年間を通じて収穫が可能です。
特においしくなるのは、3月~4月と言われています。
冷たすぎる海でも大きく育たないのかもしれません。
三陸地方はさすがに8月~10月は気温も水温も上がるので、収穫はストップします。
冬場から春にかけて収穫できますが、実は三陸の牡蠣は雪が積もる冷たい冬より、気温や水温が上がってくる5月から6月です。
牡蠣は冬の味覚と言われがちですが、収穫できるシーズンとおいしくなるシーズンは地域によっても異なるので注意しましょう。
これに対して、温暖な瀬戸内地方では、養殖牡蠣が穫れるのは11月頃から5月頃までです。
気温や水温が高くなる6月~10月は収穫はできません。
身が大きく育ってくるのは水温が十分に下がってくる1月頃で、1月~2月頃が最も旨みも高まります。
同じ牡蠣でも、漁場によって味わいや大きさも異なりますし、おいしくなる時期にも差があります。
牡蠣が好きな方なら、おいしくなる時期に合わせて、全国の牡蠣をリレー形式でお取り寄せしていけば、年間を通じておいしい真牡蠣や岩牡蠣を楽しむことが可能です。
■まとめ
牡蠣の産地として有名なのは瀬戸内地方と三陸地方です。
そのほかにも、真牡蠣を養殖する産地があるほか、夏場しか獲れない天然岩牡蠣の産地もあります。
漁場や気候などにより、収穫できる時期やおいしくなる時期が異なるので、時期を見極めてリレー形式でお取り寄せしてみるのもおすすめです。
以上、牡蠣の産地についてのご紹介でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。