牡蠣の産地は全国に広がる

牡蠣,イメージ

牡蠣の産地と言われて、どの県や地域を思い浮かべますか。広島と答える方が多いかもしれません。

東北地方の方なら三陸とお答えになるでしょうか。

また、住んでいる場所の近くに牡蠣の産地があると、その地域が真っ先に思い浮かぶ方も多いはずです。

ここでは、生産量の多い産地の特徴をはじめ、全国の牡蠣の産地について見ていきたいと思います。

目次

全国の産地

牡蠣養殖が行われている地域は全国に広がっていますが、中でも二大産地と言われているのは、都道府県単位でいうと広島県と宮城県です。

生産量は広島県、宮城県に次いで、日生のある岡山県が続きます。

これ以外の場所でも牡蠣養殖が行われています。

たとえば、北海道は厚岸や仙鳳趾、サロマ湖が産地です。

サロマ湖は日本最大の汽水湖で、海水と淡水が混じるという特徴があります。

三陸地域は宮城県の奥松島が有名ですが、お隣の岩手県でも牡蠣養殖が盛んです。

釜石湾や大槌湾などが、岩手県の有名な産地です。

東海地方では真珠養殖で有名な伊勢志摩が牡蠣の産地となっており、三重県の浦村や的矢湾などが主要な産地になっています。

播磨灘でも牡蠣養殖が行われており、兵庫県の室津や福浦、相生が有名です。

九州でも牡蠣養殖が行われており、福岡県の門司や大分県の守江、長崎県の九十九島や五島列島でも獲れます。

瀬戸内海と三陸の牡蠣の違い

生産量日本一となる広島県は山からのミネラルを含んだ大きな河川が多く、プランクトンが瀬戸内海へと流れ込むので漁場の栄養が豊富です。

一方、生産量第2位である宮城県が位置する三陸は外洋に向かって海が開けているので、海水が清潔です。

そのため、加工用も含めると広島県が日本一ですが、生食用に限ると、海水がより清潔な宮城県のほうが生産量が多くなります。

広島の牡蠣は栄養が豊かな分、大きく育ちますが、大ぶりな分味わいは比較的あっさりしているので加熱用向きです。
加熱することで旨みが高まります。

一方、三陸の牡蠣は身は小ぶりなものの味が濃厚なので、生でも牡蠣の旨みを存分に味わえます。

瀬戸内と三陸の漁場の特徴

海,イメージ

瀬戸内海は瀬戸内式気候の温暖な気候で、波も穏やかです。

島が点在しているので、適度な潮流が生まれるのもメリットです。

天然の牡蠣を縄文時代や弥生時代から食べていた史跡が残されており、牡蠣養殖の歴史も古く、室町時代頃からと言われています。

瀬戸内海と日本海の間には中国山地が連なり、豊かな森林資源が残されています。

森林から流れ出たミネラルを含む水が、太田川などの河川に流れ、やがて瀬戸内海まで届くため、栄養豊富な漁場が整うのです。

日生のある岡山県の漁場も瀬戸内海に位置するので、栄養が豊富で大きな牡蠣が元気に育ちます。

これに対して、三陸は雪深い東北地方に位置し、気温も水温も瀬戸内海に比べて低いです。

一方、三陸エリアは親潮と呼ばれる北からの寒流と、黒潮と呼ばれる南からの暖流がぶつかることから、世界三大漁場として牡蠣養殖以外でも漁業が盛んな地域となっています。

三陸の一番の特徴は、入り組んだリアス式海岸です。

森林と海が交互になったような地形で、山から流れ込むミネラル豊富な雨水と海水が混じり合った環境で牡蠣養殖が行われているので、ほかの産地に比べて、味わいが濃厚でクリーミーと言われています。

まとめ

牡蠣の産地は全国に広がっていますが、生産量が多いのは瀬戸内海が漁場である広島県、三陸のリアス式海岸が漁場の宮城県、そして3番目が日生のある岡山県です。

それぞれ養殖する環境が異なるので、牡蠣の大きさや味わいなどが異なります。

場所が変わると旬の時期でも、おいしさのピークに違いが出るので、さまざまな産地の牡蠣をリレー形式でお取り寄せして、食べ比べするのもおもしろいです。

以上、全国の牡蠣の産地についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次